クラクションとベルが響くダッカの街で、最初に頼れる乗り物といえば三輪の人力リキシャ。乗り方は簡単でも、ちょっとした「作法」を知っておくとトラブル知らずで快適です。

▲ ダッカの街を走るリキシャ。市民の足として欠かせない存在
「3秒の作法」でリキシャ上級者に
- 行き先の“言い方”を事前に確認:目的地の現地の人に「リキシャ運転手には何て言えば伝わる?」と聞いておく。
- 料金は先に握る:相場感を持ちながら、その場で口頭合意。
- 乗ったら任せる:ルート指示は最小限でOK。降りてから支払います。

▲ 目的地の“言い方”を伝えるのが最大のコツ
※リキシャは通常「2人まで」が基本。1人でも2人でも料金は同じと考えておきましょう。
地図より効くのは“言い回し”
ダッカでは住所やGoogleマップが伝わらないこともしばしば。「○○マーケットの角」「○○銀行の前」といったランドマーク中心の言い方が有効です。
出迎えや待ち合わせ相手がバングラ人なら、「リキシャにはどう伝えればいい?」と事前確認。そのままフレーズを使うのが一番確実です。
スマホで地図を見せても、運転手には通じないことが多いため注意しましょう。
リキシャ料金の目安と交渉ポイント
リキシャの料金は交渉制。ただし、おおよその目安を知っておくと安心です。
時間の目安 | 料金の目安 |
---|---|
約5分 | 30Tk |
約15分 | 50Tk |
約30分 | 100Tk |

▲ 乗る前に金額を交渉し、笑顔で出発するのがポイント
料金が高くなる要因:
- 雨の日:雨増し(+20%程度)
- ラッシュ時間帯:渋滞分の上乗せあり
- 台数が少ない地域:強気価格になりがち
- 「きちんとした服装」:値段を上げられやすい(少しラフに)
交渉の基本フレーズ
以下はベンガル語の簡単な交渉フレーズです。覚えておくとスムーズです。
- 「ভাই, [地名] যাবেন?」
Bhai, [場所] jaben?(兄さん、[場所]行きますか?) - 「কত নিবেন?」
Koto niben?(いくら取ります?) - 「[金額] চলবে?」
[金額] cholbe?([金額]でどう?) - 「ঠিক আছে, চলুন。」
Thik ache, cholun.(OK、行きましょう)
例:
「○○マーケットまで行く?いくら?」
→ 高いと思ったら「50Tkでどう?」
合意したら笑顔で「OK, cholo(行こう)」。
避けたいNG行動

▲ 地図を見せても伝わらないことが多い。言い方で伝えるのがコツ
- 乗ってから料金を聞く(揉めやすい)
- メーター確認(リキシャにメーターはありません)
- スマホ地図を差し出すだけ(伝わらない)
- 怒りながら交渉(合わなければ次のリキシャへ)
まとめ
- 地図より“言い方”を頼るのが正解
- リキシャは最大2人まで。1人でも2人でも同料金
- 料金は目安を頭に入れて交渉
あとは、リキシャに揺られながらダッカの風を感じてみてください。
【おまけ】法人向け:リキシャ代を経費処理するには?
リキシャには領収書がありません。法人で経費精算する際は、社内ルールで証憑を整える必要があります。
基本情報の記録:
- 日付
- 乗車区間(例:Banani 11 → Gulshan 1 Circle)
- 訪問先・目的などの用務内容
- 金額
- 申請者・承認者の署名、または承認ID
その他のポイント:
- ExcelやGoogleフォームで記録提出をルール化
- 「市内移動は1日300Tkまで」などの社内ガイドライン設定
- 長距離や夜間はUber/CNG使用推奨などの区別基準も有効
VAT(付加価値税)について
リキシャ代にはVATインボイス(Mushak 6.3)が出ないため、VAT控除(ITC)は不可です。ただし、損金処理(経費計上)は可能です。
参考リンク:https://taxsummaries.pwc.com/bangladesh/corporate/other-taxes
コメント